MacOS X運用備忘録(内部向け)

Leopard(MacOS 10.5)の環境構築記録

以下の内容は、研究室内のシステムで「とりあえず」不具合なく動いている設定であり、どのシステムでも正しく動作することを保証するものではありません。また、設定の正しさを保証するものでもありません。

 

X11のインストール及び設定

Leopard付属のXサーバは当初問題が多かったため、以下のURLから最新のX11.pkgをダウンロードしてインストールする。

http://xquartz.macosforge.org/trac/


標準ではXを起動するとログインシェルとして取り扱われないため、以下のコマンドによってorg.x.X11.plistを書き換え、xtermをログインシェルとして起動するようにする。

defaults write org.x.X11 app_to_run "/usr/X11/bin/xterm -sb -ls"

また、このままでは\を¥キーで入力することができないので、以下のように.Xmodmapを~に作成して入力ができるようにする。

echo "keycode 101 = backslash bar" > .Xmodmap

また、.profileにエディタを使って以下を追加し、ターミナルに日本語を表示できるようにする。

export LANG=ja_JP.UTF-8

ls(){

/bin/ls -wC $@ | iconv -f UTF8-MAC -t UTF8

}

また、このままだと、X11を起動したときに開くxtermで日本語表示ができない。(環境変数LANGが設定される前にxtermが起動されてしまうためだとのことだが??)

これを避けるために、.profileではなく、~/.MacOSX/environment.plistを編集する方法で環境変数LANGを設定する。

設定の方法は以下の通り。

cd ~

mkdir .MacOSX

.MacOSXの中に、エディタで以下のようなenvironment.plistを作成する。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>
<!DOCTYPE plist PUBLIC "-//Apple Computer//DTD PLIST 1.0//EN" "http://www.apple.com/DTDs/PropertyList-1.0.dtd">
<plist version="1.0">
<dict>
<key>LANG</key>
<string>ja_JP.UTF-8</string>
</dict>
</plist>


注意

以上の設定をしていると、Parallels 3.0では、メニューの一部で文字化けが生じる。(メーカーに確認済み。Parallels 4.0では未確認)

現在、これをさけるために、mltermをMacPortsにて導入している。mltermの導入は、以下のように行った。

sudo port install mlterm +antialias +bidi +bgImage

mltermを利用することにより、MacOSXの設定をしなくてもUTF-8による日本語表示が可能となる。mltermの設定は、$HOME以下の.mlterm内に、以下のファイルをおくことで行う。より詳細なカスタマイズは、以下のファイルを変更することによって行う。

main

use_login_shell=true

termtype=mlterm

ENCODING=UTF-8

fontsize=12

use_variable_column_width=false

use_anti_alias=true

only_use_unicode_font=true

not_use_unicode_font=false

col_size_of_width_a=1

line_space=1

use_xim=true

xim_open_in_startup=true


aafont

ISO10646_UCS4_1=courier-iso10646-1:120;

ISO10646_UCS4_1_BIWIDTH=Osaka-Mono-iso10646-1:120;


現在、この設定を行うだけではターミナルでの日本語入力はできていないので、何か他の設定が必要そうだ。

なお、X11を起動したときに立ち上がるターミナルをmltermにするためには、xtermの場合と同様に、

defaults write org.x.X11 app_to_run "/opt/local/bin/mlterm"

とすればよい。

MacPortsによるソフトウェアのインストール

以下からMacPortsの本体であるMacPorts-1.7.1-10.5-Leopard.dmgをダウンロードし、インストールする。

http://www.macports.org/

MacPorts本体のインストールが終了したら、

sudo port selfupdate

によってMacPorts本体をアップデートし、

sudo port sync

portのデータベースを最新のものに更新する。

その後、

sudo port install インストールしたいパッケージ名

によって、必要なパッケージをインストールする。インストール可能なパッケージは、

sudo port list

で確認することができる。

ただし、MacPortsは、variantsを指定することによってパッケージに機能を追加することができるため、追加できる機能を

port variants インストールしたいパッケージ名

によって確認する。例えば、ptexをUTF8を使えるようにする場合には、

sudo port install ptex +utf8

とする。

Maxima

MacPortsのmaximaは、デフォルトではsbclを使っている。しかし、maximaをインストール後にsbclがアップデートされると、maximaが起動しなくなる。このような場合には、maximaを

sudo port uninstall maxima

としてアンインストールし、

sudo port install maxima

と再インストールすれば正しく動作するようになる。

OpenDX

2009年5月19日現在、MacPortsのOpenDXは、MacPortsのautomakeとlibtoolがインストールされていると ビルドエラーによりインストールに失敗する。

このため、OpenDXのインストールの前に、以下の手順によってautomakeとlibtoolを無効化しておく必要がある。

sudo port deactivate automake

sudo port deactivate libtool

必要であれば、OpenDXのインストール後にautomakeとlibtoolを以下の手順で有効化しておくこと。

sudo port activate automake

sudo port activate libtool